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朝からメッセージ!!!!!

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朝からメッセージ!!!!!『
ニコロビンプレゼンツ、茂木健一郎からの朝からメッセージ!!!!!『防潮堤について

先日、ある会合で安倍昭恵さん(https://www.facebook.com/akieabe)におめにかかった。以前から、昭恵さんが関心を持たれている、ミス・インターナショナルの吉松育美さんをめぐる問題についてお話する中、昭恵さんが、「防潮堤」のことに触れられた。今朝は、この問題について考えたい。

東日本大震災における津波の被害を思うと、本当に心が苦しくなる。私は、釜石の漁師さんからお借りした大漁旗を振って、TEDで日本人の復興への思いを訴えた(http://blog.ted.com/2012/02/29/after-tsunami-the-japanese-spirit-ken-mogi-at-ted2012/ …)。自然の猛威を前に、人間は本当に無力である。

津波の被害をなんとか防ぎたいと、防潮堤をつくろうという目的はわかる。しかし、今計画されている巨大防潮堤は、果たして妥当なのか? 安倍昭恵さんは、そのことを問いかけていて、先日、ニューヨークでも、この点について英語でスピーチされた。 http://www.japantimes.co.jp/news/2014/09/26/national/akie-abe-questions-tohoku-seawall-plan-in-new-york-speech/#.VDW6T9TkedE

巨大防潮堤の建設は、さまざまな問題点をはらんでいる。海が見えなくなる、漁業に影響が出る、復興のあり方として、正しい方向なのかなど。何よりも大切なのは、地元の方々のご意向だが、建設をめぐって、必ずしも合意形成ができているとは言えない状態のようである。

安倍昭恵さんも、場合によっては、防潮堤が有効なこともあるだろうと認めていらっしゃる。問題は、この重大な事項について人々が十分に熟慮しないままに、計画と工事が進行してしまうことだろう。果たして、計画されている巨大防潮堤は必要なのか、地元の方々のご意向を第一に、慎重に考えるべきだ。

東北地方のリアス式海岸のうつくしさ。地震の際には、津波が牙をむくが、普段は本当に穏やかで、静かな美しい海。森が育んだ滋養が海に流れ込むことで、海の幸も育まれてきた。その大きな自然の循環の中に、人間の生活もまた営まれてきた。その中で、私たちはどんな文明を築くべきか。

人の命はかけがえのないもの。そして、人は、自然の一部である。21世紀になって、文明のあり方が問い直され、環境に関する理解、智恵も深まる中、計画されている巨大防潮堤は、果たして妥当なものなのか。さまざまな意見があるだろうが、穏やかに、そして深く話し合うことができたらと思う。』